秩禄ちつろく)” の例文
旧字:秩祿
慶応三年の夏、始めて秩禄ちつろくを受くるの人となりしもわずかに二年を経て明治二年の秋(?)彼は神の国に登りぬ。曙覧が古典を究め学問にふけりしことは別に説くを要せず。
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
六月十八日に弘前藩士の秩禄ちつろくは大削減を加えられ、更に医者の降等こうとうが令せられた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ならわしどおり秩禄ちつろく召し上げ、お家はお取りつぶしということになりました。
これがのち二年にして秩禄ちつろくに大削減を加えられる発端ほったんであった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
秩禄ちつろく宗家そうかと同じく二百俵三十人扶持である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)