秒時セコンド)” の例文
躊躇ちゅうちょするもの一秒時セコンド、手なる角燈を差し置きつ、と見れば一枝の花簪はなかんざしの、徽章きしょうのごとくわが胸にかれるが、ゆらぐばかりに動悸どうきはげしき、お香の胸とおのが胸とは、ひたと合いてぞ放れがたき。
夜行巡査 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)