破衣やれごろも)” の例文
積みかさねたる柑子かうじ、地にゆだねたる鐵の器、破衣やれごろも、その外いろ/\の骨董を列ねたる露肆ほしみせの側に、古書古畫を賣るものあるを見き。
が、決意もなく、断行もない、坊主になりたいを口にするとともに、どうやら、破衣やれごろものその袖が、ふらふらと誘いに来そうで不気味だった。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)