マブタ)” の例文
半世紀を経た位の木ぶりが、一様にソロつて見える。月の光りも薄い木陰コカゲ全体が、勾配を背負つて造られた円塚であつた。月は、瞬きもせずに照し、山々は、深くマブタを閉ぢてゐる。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
郎女は、暫らく幾本とも知れぬその光りの筋の、閃き過ぎた色を、マブタの裏に、見つめて居た。をとゝひの日の入り方、山の端に見た輝きが、思はずには居られなかつたからである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
郎女は、暫らく幾本とも知れぬその光りの筋の、閃き過ぎた色を、マブタの裏に、見つめて居た。をとゝひの日の入り方、山の端に見た輝きが、思はずには居られなかつたからである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
郎女は、暫らく幾本とも知れぬその光りの筋の、ヒラメき過ぎた色を、マブタの裏に、見つめて居た。をとゝひの日の入り方、山の端に見た輝きが、思はずには居られなかつたからである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
私のマブタを温める ほのかな光りを よこしてくれ
水中の友 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)