トップ
>
真黒
>
まっくら
ふりがな文庫
“
真黒
(
まっくら
)” の例文
真黒
(
まっくら
)
な中に雨がしとしとと降っていた。平太郎は簑笠を着け、草鞋を穿いて大熊山の方へ向ったが、覆面させられたようで何も見えない。
魔王物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
夜中
(
やちゅう
)
真黒
(
まっくら
)
な中に坐禅ということをしていたのか、坐りながら眠っていたのか、眠りながら坐っていたのか、今夜だけ偶然にこういう
態
(
てい
)
であったのか、始終こうなのか、と
怪
(
あやし
)
み
惑
(
まど
)
うた。
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
戸外
(
そと
)
は
真黒
(
まっくら
)
で星の光さえなかった。皆黙々として寄り添うて歩いていたが、皆の眼は云いあわしたように庭前の竹にかけた蛇の皮の方へ往った。
蛇怨
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
江戸川縁の住居は
真黒
(
まっくら
)
であった。侍は女を戸口に立たして置いて、手探りに戸を開けて内へ入り、
行灯
(
あんどん
)
の灯を点けると女を呼び入れた。そして、二人はその行灯の前に向き合って坐った。
花の咲く比
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
真
常用漢字
小3
部首:⽬
10画
黒
常用漢字
小2
部首:⿊
11画
“真黒”で始まる語句
真黒闇
真黒暗
真黒焦
真黒々
真黒牛
真黒羅紗