真中頃まんなかごろ)” の例文
旧字:眞中頃
真中頃まんなかごろで、向岸から駆けて来た郵便脚夫きゃくふ行合ゆきあって、遣違やりちがいに一緒になったが、分れて橋の両端りょうはしへ、脚夫はつかつかと間近に来て、与吉はの、倒れながらに半ば黄ばんだ銀杏いちょうの影に小さくなった。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)