直覚的ちょっかくてき)” の例文
旧字:直覺的
それに微罪ながらも交番巡査に始末書を取られるといったような行状ぎょうじょうなどからして、直覚的ちょっかくてきに犯人推定を試みたのであった。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
細君は主人の小言をのある小言か根のない小言かを、よく直覚的ちょっかくてき判断はんだんして、根のない小言と思ったときは、なんといわれたってけっして主人にさからうようなことはせぬ。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
と、小文治こぶんじは、直覚的ちょっかくてきにはね返った。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女房が新兵衛と顔を見合わせて笑うようすは、直覚的ちょっかくてきに自分の満足をそそるのであった。鉄瓶てつびんの口から湯気ゆげの吹くのを見て女房は「今つれて来てあげるからね。」と笑いながらたった。
落穂 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)