皮蒲団かはぶとん)” の例文
旧字:皮蒲團
気に逆らつてもならぬからとて義母ははが手づから与へられし皮蒲団かはぶとんもらひて、まくらもとを少し遠ざかり、吹く風を背にして柱のきは黙然もくねんとしてゐる父に向ひ、静に一つ二つことばを交へぬ。
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)