白雲しろくも)” の例文
幹の影と自分の影とが地面にくっきりうつっていましたが、花は月の光をとおして、ぼーとうす明るく、まったく白雲しろくものようでした。
山の別荘の少年 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
走つてゆくのは菜の花畑や空の白雲しろくも
立っているところは、つき立った岩の上で、もくらむほど下の方に、白雲しろくも黒雲くろくもとがき立って、なにも見えませんでした。つめたい風がきつけてきて、今にも大嵐おおあらしになりそうでした。
強い賢い王様の話 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)