登岳とうがく)” の例文
「では、これは月輪つきのわ殿へおわたしいたして、よろしくと、伝えてください。——慈円も、登岳とうがくの後、このとおり、つつがのう暮しているとな」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吾人ごじんの想像以上なるべきか、これを探撿してもって世に紹介せんことは、あながち無益の挙にあらざるべし、よって予はここに寒中の登岳とうがくを勧誘せんと欲するにのぞ
範宴の登岳とうがくをゆるした以上、当然、性善坊の供をゆるさぬわけにはゆかなかった。で、そこから僧正にいてゆく供の弟子僧は、すべてで五名になった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「でも、だめでございます。まだ、九歳ここのつのお弟子に、登岳とうがくをおゆるしになるはずがあるものですか」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)