発動機エンジン)” の例文
煙草を銜え、飛行服のバンドをめ直し乍ら、池内いけうち操縦士が、折から発動機エンジンの点検をえて事務所に帰って来た、三枝さえぐさ機関士に訊ねた。
旅客機事件 (新字新仮名) / 大庭武年(著)
と、ケニョン会社特製模型飛行機用の、極上のガソリン発動機エンジンを持って嬢がヨアンネス少年の部屋を訪れたのは、翌る日の正午ひる頃であった。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
おまけに、塀の中からは、ひっきりなしに、強力なガソリン発動機エンジンの爆音が聞えてくる。近所のうわさによると、蛾虫さなぎのような奇妙な形をした新型牽引車けんいんしゃの試験をしているらしいという。
戦雲を駆る女怪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
未亡人の話では、発動機エンジンさえ取り付ければ、今日にもでき上るような話であったが、まだまだそこまで進んでる様子もない。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
「でも……発動機エンジン買っていい? って、お母様のところへいらしたんでしょう? その発動機エンジンは、もう付いたんですの?」
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)