痘瘡もがさ)” の例文
七八年まえ痘瘡もがさが、おれには重く、弟には軽かったので、次郎は、生まれついた眉目みめをそのままに、うつくしい男になったが、おれはそのために片目つぶれた、生まれもつかない不具になった。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
圭一郎は立つて行つた、それを女中の手から奪ふやうにしてぎ取つた。痘瘡もがさの跡のある横太りの女中は巫山戲ふざけてなほからかはうとしたが、彼の不愛嬌なしかめ面を見るときまりわるげに階下へ降りた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)