當藝たぎ)” の例文
其處そこよりたして、當藝たぎの上に到ります時に、詔りたまはくは、「吾が心、恆はそらかけり行かむと念ひつるを、今吾が足え歩かず、たぎたぎしくなりぬ」
かれ其地そこに名づけて當藝たぎといふ。其地そこよりややすこし幸でますに、いたく疲れませるに因りて、御杖をかして、ややに歩みたまひき。かれ其地そこに名づけて杖衝坂つゑつきざかといふ。
其處からお立ちになつて當藝たぎの野の上においでになつた時に仰せられますには
依つて其處を當藝たぎといいます。其處からなお少しおいでになりますのに、非常にお疲れなさいましたので、杖をおつきになつてゆるゆるとお歩きになりました。そこでその地を杖衝つえつき坂といいます。