“用途(みち)” の例文
恐る恐る円道ある時、思(おぼ)さるる用途(みち)もやと伺いしに、塔を建てよとただ一言云われしぎり振り向きもしたまわず、鼈甲縁(べっこうぶち)の大きなる眼鏡(めがね)の中(うち)より微(かす)かなる眼の光りを放たれて
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
面倒なり好(よき)に計らへと皺枯れたる御声にて云ひたまはんは知れてあれど、恐る/\圓道或時、思さるゝ用途(みち)もやと伺ひしに、塔を建てよと唯一言云はれし限(ぎ)り振り向きも為たまはず
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)