瓢箪べうたん)” の例文
伜は菊次郎と言つて、芝居の色子見たいな二十一の好い男、青瓢箪べうたんで、鼻聲で、小唄の一つもいけて、女の子には持てるが、飯の足しになることは一つも出來ない
主人の弟分彌之助といふのは、二十三四の若い男ですが、青瓢箪べうたんでヒヨロ長くて、ちよいと好い男ではあるにしても、皮肉で、高慢で、虚無的で、メフイスト風で、まことに扱ひにくい男でした。
御家人の伊保木いほき金十郎樣の伜金太郎、こいつは名前が馬鹿に強さうな癖に、本人は青瓢箪べうたんの大腰拔けの、柔弱野郎で——この柔弱野郎——てえのは、あつしの學で考へた名前ぢやありませんよ
「第一番は和泉屋いづみやせがれ嘉三郎、——練塀小路ねりべいこうぢの油屋で、名題の青瓢箪べうたん