球投たまな)” の例文
早起きして顔を洗った自分の頭もせいせいして、勇ましい心は公園の球投たまなげ、樋川ひかわの夜ぶりと駆けめぐった。
竜舌蘭 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
すつかり暖かくなつた午後、一蔵がスケッチブックを持ちながら訪問に出かけると、Aさんの弟は門内の満開の桃の蔭で、未亡人の末の息子とシャツの姿で球投たまなげをしてゐた。
姉弟と新聞配達 (新字旧仮名) / 犬養健(著)