狗鼠くそ)” の例文
「何んだ狗鼠くそ坊主、死ねばとて貴様なんかに、助けて貰うものかよ。これ、此通り、泳げるわいな。人喰い藻が何んだえ」
死剣と生縄 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
夜深うしてこうを行ふ彼何の情ぞ 黒闇々中刀に声あり 圏套けんとう姦婦の計を逃れ難し 拘囚こうしゆう未だ侠夫の名を損ぜず 対牛たいぎゆう楼上無状をす 司馬しば浜前はままえに不平を洩らす 豈だ路傍狗鼠くそ
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
狗鼠くそっ。ござんなれ)
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「畜生、若い男と若い女とで、もつれれるように巫山戯ふざけながら、船を呼ぼうとしやあがるな。誰が狗鼠くそ、遣るもんか」
死剣と生縄 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)