犬養毅いぬかいつよし)” の例文
この時我輩の帷幕いばくには小野君をはじめとして、ややその先輩たる矢野文雄やのふみお君、その他犬養毅いぬかいつよし君、尾崎行雄おざきゆきお君等がおった。
東洋学人を懐う (新字新仮名) / 大隈重信(著)
浜口雄幸おさち、井上準之助、犬養毅いぬかいつよし等数年来暴力の犠牲となった政治家は少なくないが、是等これらの人々が仆れたる時は、まだ反対思想が何であるかが明白ではなかった
二・二六事件に就て (新字新仮名) / 河合栄治郎(著)
その右は、百七十三名の政友会席だが、中央後方に位置を占めている総裁犬養毅いぬかいつよしの老顔には、はげしい闘志が燃えている。厚い髭が白く、大きい眼がギョロギョロ光る。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
それから義塾の矢野文雄やのふみお、故藤田茂吉ふじたもきち犬養毅いぬかいつよし箕浦勝人みのうらかつんど加藤政之助かとうまさのすけ森下岩楠もりしたいわくすなどいう連中が我輩の宅に来る様になって、到頭とうとう何時いつの間にか我輩の乾児こぶんになってしまった様な訳だ。