燈心とうすみ)” の例文
新字:灯心
後の十畳敷は寂然ひっそりと致し、二筋の燈心とうすみは二人の姿と、床の間の花と神農様の像を、朦朧もうろうてらしまする。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
どちらにしても燈心とうすみぐらいは取敢えずき立てていなければならないはずなのに、中は真暗であって、且つその暗闇を救うべくなんらの努力をも試みていないらしいことは、薄気味の悪い上に
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)