“熊谷笠”の読み方と例文
読み方割合
くまがいがさ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
熊谷笠くまがいがさを横に向けて——、この江戸表にこう親しく呼びかけられる者はない筈だが、と怪訝けげんそうにしていたが
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひとりは熊谷笠くまがいがさをかぶり、ひとりは総髪そうはつ、そのうしろには、底光りのする眼をもった黒頭巾黒着くろぎの武士。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あわててそこへ出た神主が、蚊ばしらの立ち迷う中に立った侍をみると、おもて眉深まぶか熊谷笠くまがいがさにつつみ、野袴のばかまに朱色を刻んだ自来也鞘、いっこう見かけた覚えもない者であった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)