ばく)” の例文
絶壁と緑樹が朝陽をさえぎって残りのやみが、地面を淡墨に漂う。だが、滝の岩頭には朝がきた。ばくは真っ白な飛沫をこまやかにちらして、大空を落下してくる。澄白と薄明の対照だ。
雪代山女魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)