澆季すえ)” の例文
「それがさ、実に面白いではないか。白縮緬しろちりめんに張り合って、ああいう手合いが出るところを見ると、世はまだなかなか澆季すえではないのう」
紅白縮緬組 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
有王 世は澆季すえになったと思われまする。平氏はますます栄えはびこり、その荘園しょうえんは天下に半ばし、一族ことごとく殿上てんじょうに時めき「平氏にあらざるものは人にあらず」といわれております。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
「ああ、世は澆季すえでなかった」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)