潘金蓮はんきんれん)” の例文
巡り会った弟を連れて帰ったよろこびで、武大ぶだはただもうころころしている。さっそく女房の潘金蓮はんきんれんへも鼻高々とひきあわせた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
梅紅羅ばいこうら軟簾なんれんの中に、今夜こんやも独り眠つてゐる、淫婦潘金蓮はんきんれんあやしい夢。
動物園 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
これまでずいぶん、街の商売妓しょうばいおんなにはきたえられてきた西門慶だが、チラと見染めた潘金蓮はんきんれんだけには、全くどうかしてしまっている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たとえば、羽衣を地におき忘れた天女がやむなく下界の下種げすの女房になったかと思われるような……潘金蓮はんきんれんという女。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)