潘濬はんしゅん)” の例文
荊州の留守をしている潘濬はんしゅんも、とかく政事まつりごとにわたくしの依怙えこが多く、貪欲どんよくだといううわさもあって、おもしろくありません。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
江上に待っていた呉侯孫権は、諸将をき従えて入城した。そして直ちに降参の将潘濬はんしゅんを見、その乞いを容れて呉軍に加え、また獄中にあった魏の虜将りょしょう于禁うきんをひき出して
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
留守の大将潘濬はんしゅんも凡将であったし、公安の守将たる傅士仁ふしじんも軽薄な才人に過ぎない。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
潘濬はんしゅんが真の人物なら、この不名誉はむしろ彼を発奮させたろうが、潘濬も傅士仁も内心それを恨みに抱いて、もう関羽の麾下では将来の出世はおぼつかないと、商機を測るような考えを起していた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)