漂茫ひょうぼう)” の例文
すると彼の眼はまたもあの漂茫ひょうぼうとした遠い考えのようなものを焦点もなく浮べているのであった。右手に持った差料をぼんやり左手に持ちかえていた。家臣たちの緊張も目にとまらなかったらしい。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)