湯檜曾ゆびそ)” の例文
新字:湯檜曽
暑い日中を重いルックザックに汗を絞られつつ、谷川温泉の方から湯檜曾ゆびそを通って、やっと一ノ倉沢に着いたのは四時頃であった。
一ノ倉沢正面の登攀 (新字新仮名) / 小川登喜男(著)
沼田から次第に奧に入つて、矢張り越後境の清水越の根に當つてゐる湯檜曾ゆびそといふのまで辿り着いた。
みなかみ紀行 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
清水街道の湯檜曾ゆびそから岐れて藤原へ行く二里余の道は、始終利根川に沿うている。
利根川水源地の山々 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
藤原村の入口の湯檜曾ゆびそ温泉でいろいろ聞いて見たが、平岳だの鶴ヶ岳だのという山は聞いた事がないというている、その中に魚沼地方の人々が主となって銀山平(後に記す)の開墾かいこん事業を起されて
平ヶ岳登攀記 (新字新仮名) / 高頭仁兵衛(著)
こごしかる湯檜曾ゆびその村や片谿かただにと日ざしたのめて冬はありつつ
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
月出でん湯檜曾ゆびその渓を封じたる闇の仄かにほぐれゆくかな
晶子鑑賞 (新字旧仮名) / 平野万里(著)
白く見え隠れして流れる湯檜曾ゆびそ川の森林帯から、今まで登って来た沢や雪渓が足下まで延上っている。
一ノ倉沢正面の登攀 (新字新仮名) / 小川登喜男(著)
沼田から次第に奥に入って、矢張り越後境の清水越の根に当っている湯檜曾ゆびそというのまで辿り着いた。
みなかみ紀行 (新字新仮名) / 若山牧水(著)