混合こみあ)” の例文
乗降のりおりが大分混合こみあっている。其処を出ると足柄か天城か、真白に雪の輝いた連山が眺められた。車窓近くの百姓家の段々畑の畔に梅が白々と咲いて居る。今年初めて見る梅である。
みなかみ紀行 (新字新仮名) / 若山牧水(著)
混合こみあ人数にんずの崩るるごとき火水の戦場往来のつわものには、余り透いて、相撲最中の回向院えこういんが野原にでもなったような電車のていに、いささか拍子抜けの形で、お望み次第のどれにしようと
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)