浪逆なさか)” の例文
潮来いたこ町(昔は潮来いたこ板子いたこと書いた)は常陸行方なめかた郡の水郷で、霞ヶ浦からの水の通路北利根川にのぞみ、南は浪逆なさか浦を咫尺しせきの間に見る地である。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
香取の宮から河とも湖ともつかぬ所を漕いで鹿島の宮へ渡り、更に浪逆なさかの浦を潮來へ横切る時には小雨が降つてゐた。
浪逆なさかの浪はよも逆らじ
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
苫蔭にひそみつつ見る雨の日の浪逆なさかの浦はかきけぶらへり
苫蔭にひそみつつ見る雨の日の浪逆なさかの浦はかき煙らへり
なまけ者と雨 (新字旧仮名) / 若山牧水(著)
苫蔭にひそみつつ見る雨の日の浪逆なさかの浦はかき煙らへり
苫蔭にひそみつゝ見る雨の日の浪逆なさかの浦はかき煙らへり
水郷めぐり (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)