浪漫ローマン)” の例文
そして、「ニーベルンゲン譚詩リード」を片手に下げたまま、もとの室にぶらりと戻っていった。が、はからずもそこで、この事件の浪漫ローマン的な神秘が、いちだんと濃くされた。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
浪漫ローマン—何とか云うじゃありませんか、あなたのような人の事を。わたしゃ学問がないから、今頃流行はやるハイカラな言葉をすぐ忘れちまって困るが、何とか云いましたっけね、あの、小説家の使う言葉は。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「然し浪漫ローマン派でもないだらう」と原口さんがかへした。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)