浄閑寺じょうかんじ)” の例文
箕輪の無縁寺は日本堤の尽きようとする処から、右手に降りて、畠道を行く事一、二町の処にあった浄閑寺じょうかんじをいうのである。
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
心中のなきがらは赤裸にして手足を縛って、荒菰あらごもに巻いて浄閑寺じょうかんじへ投げ込むという犬猫以上の怖ろしい仕置きを加えても、それはいわゆる「亡八くるわの者」の残酷を証明するに過ぎなかった。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
箕輪みのわ浄閑寺じょうかんじ、あすこの、投込みへ、無料ただで頼むよりしようがないでしょう」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
堤下どてした浄閑寺じょうかんじくれの勤めのかねが途切れとぎれに聞えた。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)