洛陽船らくようぶね)” の例文
「ごもっともです。……実は私が待っているのは、今日あたりこうを下ってくると聞いている洛陽船らくようぶねでございます」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黄巾賊こうきんぞくがやってきたのですよ旦那、洛陽船らくようぶねと交易した仲買人たちが、今夜ここに泊ったのをねらって——」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くつを売りむしろを織っていた逆境の時代——黄河のほとりにたって、洛陽船らくようぶねを待ち、母のみやげにと茶を求めて帰る旅の途中、曠野でめぐり逢った白芙蓉はくふようという佳人が、いまの糜夫人であった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)