泰山木たいざんぼく)” の例文
そのまた胴は窓のそとに咲いた泰山木たいざんぼくの花をうつしている。……しかしふと指に触れたズボンの底の六十何銭かはたちまちその夢を打ちこわした。今日きょうはまだやっと十何日かである。
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ゆふぐれの泰山木たいざんぼく白花しろはなはわれのなげきをおほふがごとし
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)