泥斎でいさい)” の例文
拙者せがれ弥七郎儀、七年このかた芝露月町土偶師泥斎でいさい方に奉公まかりあり候ところ、なんの子細あってか、昨二十日夕刻よりとつぜん行くえ知れずにあいなり候との由。
昨夜またまた奉公先なる露月町泥斎でいさい方へ参り候ていろいろ問い正せしところ、先方の申すには拙者方へ参るというて立ちいで候よし、なれども当方へは参った形跡まったくこれなく
へやにいたのはあの泥斎でいさいです。意外に思ったか、あっけにとられたものか、それともなにか泥斎自身も思いに沈んでいたのか、無言のままに見迎えて、声もかけずにじいっと押し黙ったままでした。