法螺吹ほらふき)” の例文
彼は暴力の法螺吹ほらふきだった。中流人の卑怯ひきょうさを見通していて、実際以上に強がったふうをしながら、中流人を脅かす真似まね事をしていた。
「迷亭はあの時分から法螺吹ほらふきだったな」と主人は羊羹ようかんを食いおわって再び二人の話の中に割り込んで来る。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
主人の弟の新之助は、氣輕な良い男で、少し法螺吹ほらふきで、人が良くて、人に騙されるのと、大きな事を
「主人市十郎は死んでしまつたぜ。奉公人なら居据つても構はないが、強請ゆすりや居候なら退散するのが本當だ。新しい主人は跡取りの彦太郎、お前のやうな法螺吹ほらふきには用事はないとさ」
「からかはないで下さいよ。尤もあの與三郎と來た日にや、ケチで、見得坊で、燒餅で、しつこくて、鼻づまりで、口が臭い。どんな女でも一と月とは續かないが、面がよくて法螺吹ほらふきだから、不思議に後から/\と女が出來る」