氷冷ひれい)” の例文
勿論当時の彼の心には、こう云う解剖的かいぼうてきな考えは、少しもはいって来なかった。彼はただ、春風しゅんぷうの底に一脈の氷冷ひれいの気を感じて、何となく不愉快になっただけである。
或日の大石内蔵助 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)