毒蚋どくぶと)” の例文
えたような地衣の匂いの中に立ち腐れになっている、うっかり手が触れると、海鼠なまこの肌のような滑らかで、悚然ぞっとさせる、毒蚋どくぶとが、人々の肩から上を、空気のように離れずにめぐっている
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)