此方こんた)” の例文
「何の、やくたいもない心配じゃ。拙者にまだいささかのたくわえもある。それが気詰まりと思わるるならば此方こんた、三味線を引かっしゃれ。身共わてが小唄を歌おうほどに……」
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「なあ、あねえ、此方こんたにも一ツろうか、はは、正直に黙っていら。」
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)