正一しょういち)” の例文
正一しょういちは、かくれんぼうが好きであった。古くなって家を取り払われた、大きな屋敷跡で村の子供多勢おおぜいでよくかくれんぼうをして遊んだ。
過ぎた春の記憶 (新字新仮名) / 小川未明(著)
断行派の仏法学者では井上正一しょういち君、宮城浩蔵こうぞう君、末松三郎君等が最も有力なる論者であった。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
にいさんは笠原正一しょういちといって、小学校六年生、妹はミヨ子といって、小学校三年生です。
サーカスの怪人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
子供の正一しょういちも家の冷い空気に当ると、外の餓鬼大将がきだいしょうにわかにしおしおして了うのだった。
お勢登場 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それから三日目の夜、松波博士の新しい家の中で、ふしぎなできごとがおこったのですが、それを見たのは、博士邸のとなりに住んでいる西村にしむらさんという、会社の重役の子どもの正一しょういち君でした。
おれは二十面相だ (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「僕だよ三吉。覚ているかね、黒瀬正一しょういちだよ」
恐怖王 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)