橄欖色オリイブいろ)” の例文
そして川崎道の曲角まで来た時、三町彼方かなたから、深張の橄欖色オリイブいろ女傘かさをさした、海老茶の袴を穿いた女が一人、歩いて来るのに目をつけた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『少ししか持つてませんよ。』と言ひ乍ら、橄欖色オリイブいろのレース糸で編んだ金入を帯の間から出して、つくゑの上に逆さまにした。一円紙幣が二枚と五十銭銀貨一枚と、外に少し許り細かいのがあつた。
葉書 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)