“棄鉢”の読み方と例文
読み方割合
すてばち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
毎夜棄鉢すてばちな酒ばかりあふつてゐる十八の娘、ヱロの交渉となると、何時もオ・ケで進んで一手に引受けることにしてゐる北海道産れの女、等々。
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
志を得たならば必ず此の子を太子にと、蒯聵かいがいは固く決めていた。息子の外にもう一つ、彼は一種の棄鉢すてばちな情熱の吐け口を闘雞戯に見出していた。
盈虚 (新字新仮名) / 中島敦(著)
そこでお峯は棄鉢すてばちの捨科白を叩きつけるといふ最も一般的な敗北の公式に順つて、自分の末路を次のやうに結んだ。
村のひと騒ぎ (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)