“枯木寒巌”の読み方と例文
読み方割合
こぼくかんがん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ものの半日あまり、枯木寒巌こぼくかんがんといったていで、半眼をとじながら黙々然々もくもくねんねんとしていたが、お調べも間もない辰刻いつつになると、とつぜんカッと眼を見ひらいて
顎十郎捕物帳:16 菊香水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
元来主人は平常枯木寒巌こぼくかんがんのような顔付はしているものの実のところは決して婦人に冷淡な方ではない、かつて西洋の或る小説を読んだら、その中にある一人物が出て来て
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
もし表面の文字どおりに、自身に何の不安も認めないし、枯木寒巌こぼくかんがんの高僧のような心境であったとしたなら、何も、あえて、そういう言葉書ことばがきを誌して、自戒とする必要はないであろう。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)