枕行燈まくらあんどん)” の例文
何だい、今日はいやに、小間物でおどかされる晩だ——お角は、その五分玉の銀の簪を、夜具の襟から引きぬいて、じっと枕行燈まくらあんどんの光で、仰向けになりながらながめると、どうも覚えがあるようだ。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)