“析出”の読み方と例文
読み方割合
せきしゅつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その氷の層は凍結につれて氷が土から分離して析出せきしゅつし、その下の土へ更に水が供給され、その水がまた凍結して氷層に附加されるという風にして、厚い氷の板が出来たものにちがいない。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
腹が減ってくると、食慾が起り、牛肉のスキ焼がべたいとか天丼をムシャムシャやりたいとか興奮してくる。夜となれば昼間の精神的刺戟がおりの如く析出せきしゅつしてきてこれが夢という興奮をもたらす。
キド効果 (新字新仮名) / 海野十三(著)
然るに今日は既にビジテリアン同情派のかた結束けっそくを見、その光輝こうきある八面体の結晶けっしょうとも云うべきビジテリアン大祭を、この清澄せいちょうなるニュウファウンドランド島、九月の気圏きけんの底に於て析出せきしゅつした。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)