未憐みれん)” の例文
彼がそこから得た感じは、おせいに対する漠然たる疑惑と、兄が未憐みれんにも、死際しにぎわまで彼女のことをわすられず、苦悶の指先にその名を書き止めた無慙の気持ばかりであった。
お勢登場 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)