木曾福島きそふくしま)” の例文
木曾福島きそふくしまの姉の家から東京のほうへ帰って行く時のことでした。わたしはその途中で信州小諸こもろに木村先生の住むことを思い出しました。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
姉夫婦とその娘とは木曾福島きそふくしまから、おじたちはとなり村の吾妻村あずまむらからというふうに、親戚しんせきや古い知り人は郷里の神坂村みさかむらへと集まって来ていました。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
木曾福島きそふくしま馬市うまいちの立つ町としても昔から知られています。その馬市のことを木曾地方のものは「お毛附けづけ」とも言います。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
七月にはいって、吉左衛門きちざえもん木曾福島きそふくしまの用事を済まして出張先から引き取って来た。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
できることなら彼も二人の友人と行動を共にしたかった。でも、木曾福島きそふくしまの代官山村氏の支配の下にある馬籠の庄屋に、それほどの自由が許されるかどうかは、すこぶる疑問であった。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
この谿谷けいこくの最も深いところには木曾福島きそふくしまの関所も隠れていた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)