暈光うんこう)” の例文
愛宕山あたごやまの上では、暗黒の中に、高射砲が鳴りつづいていた。照空灯が、水色の暈光うんこうをサッと上空にげると、そこには、必ず敵機の機翼きよくが光っていた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
緑の色彩うるわしい暈光うんこうが両側の軒並に、さまざまのカフェ名や、渦巻や、風車や、カクテル・グラスの形を縫いだして、このネオン横丁の入口に立ったものは、その絢爛けんらんたる空間美に
ネオン横丁殺人事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その刹那せつな、硝子壜の中に、ぴちりっと紫色の火花がとんだ。それが見る見るうちに桃色の暈光うんこうとなって壜内に拡ったかと思うと、やがて次第に色は薄れていった。ベラン氏は全く動かない。
宇宙尖兵 (新字新仮名) / 海野十三(著)