新蘆しんろ)” の例文
北の岸は卑湿ひしゆうの地なるまゝいと荒れたれば、自然の趣きありて、初夏の新蘆しんろ栄ゆる頃、晩秋の風の音に力入りて聞ゆる折などは、川面かわもの眺めいとをかしく、花紅葉のほかの好き風情あり。
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)