新入しんにゅう)” の例文
獄中常におのずからの春ありて、靄然あいぜんたる和気わきの立ちめし翌年四、五月の頃と覚ゆ、ある日看守は例の如く監倉かんそうかぎを鳴らして来り、それ新入しんにゅうがあるぞといいつつ、一人の垢染あかじみたる二十五
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
「ハイ。この間坑夫と喧嘩して殺されました新入しんにゅうの炭坑医で」
骸骨の黒穂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)