數〻しば/\)” の例文
新字:数〻
亦氣の張つた時には人が平時の自己を超越するの證例として數ふ可きことで、其例と同じやうな例は世上多數の人の實に數〻しば/\遭遇して居る事である。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
姫は數〻しば/\我をして平生の好むところを語らしめ給ひぬ、詩を談ぜしめ給ひぬ。興に乘じて古人の事を談ずるときは、われは自ら我辯舌の暢達ちやうたつになれるに驚きぬ。
惜福者が數〻しば/\福運の來訪を受け、不惜福者が終に漸く福運の來訪を受けざるに至るも、自ら然るべき道理である。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
草木は數〻しば/\移動せしめらるゝを喜ばぬものである。魚族は多くは其の孵化地に囘り來るものである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)