“故郷元”の読み方と例文
読み方割合
くにもと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「オオそうか。その性根たのもしい。——おぬしは何も知るまいがこれから故郷元くにもとのことども聞かせて進ぜるほどに、よう聞きなされ」
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「猿……。俺はな、誰にもいった事はないが、故郷元くにもとに不孝を重ねたままの母親を一人残してある。わしはもう一遍、その母親の顔を見られるだろうか?」
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼女はただ——女ごころに——殊にそういうれがましい事は好きだし、又性来せいらいが勝気だし——一面には又、浪人して出て来た故郷元くにもとに対しても、ここで良人が
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)